前カゴ付ルックロスで走る人が自身の所持品、購入品をレビュー記録していくブログ。自転車関係、LEDフラッシュライトなどが中心。アクションカメラ関係はWiMiUS製品限定でした・・・
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ビデオモード(公称) | 実際のフレームレート | 実測ビットレート値 |
1920x1080 - 30fps | 25 fps | 約 14 Mbps |
1280x720 - 60fps | 50 fps | 約 12 Mbps |
1280x720 - 30fps | 25 fps | 約 8 Mbps |
10年くらい前の懐かしいトイデジの話です。
2008年頃だったろうか・・・ その当時、500万画素級のCMOSセンサーによる安価なトイデジタルカメラが多数乱造されており、富士フィルム製FinePixの130万画素、200万画素のデジカメ(この世代は動画撮影機能がない)しか持っていなかった私にはムービーカメラがこんなに安く(実売価格一万円前後などで)買えるのかと興味をそそられた。
この手のものが評判がよくないのはネット情報をざっと見回れば容易に理解できたが、それでも画素数スペック数値に対して価格が安いのでどうにも無視できず、当時新興だった「exemode」というブランドのデジタルカメラ製品をいくつか買ってみた。
その中でこの「DV508」という機種は肝心の動画の画質はこの手のものの例にならいあまりよろしくはなかったのだが、機能の豊富さ、面白さでなかなかお気に入りのよいオモチャとなる。その機能たるや・・・
・ビデオ撮影ができる。
ムービーカメラの形状・名目なのでまず当然ビデオ撮影ができる。フォーマットは [ XviD+pcm.avi ] 形式。解像度 640x480 / 320x240 (ともに 30fps仕様だがコマ落ちし易い) 最高画質で撮影してビットレートは 2.5Mbps程度。(つまり1分間の撮影で約 20MB程度の消費) 当時PC動画の分野でポピュラーだった XviD形式 (MPEG4-ASP準拠) で そのハードウェアエンコーダを搭載しており、画質設定オプションも豊富でカメラ側もオートフォーカス機構やマクロ撮影モードもちゃんとありの仕様だったが(同類品では固定焦点、マクロなしのものが多い)残念ながら同クラスのトイデジカメとの比較でもあまりよくない画質だった(同ブランド・同価格帯でMJPEG形式の製品より画質はやや劣っていた印象)
・静止画も撮影できる
・・・こちらはまぁ、ある程度の照度が確保されていて有効画素数内の解像度であれば普通にそう悪くない精細感のある写真が撮れた。
DV508の静止画撮影サンプル
(640x480 / 無加工 / クリックで原寸大画像が開きます)
・サウンドレコーダーになる
音質はよろしくないが、いちおう録音のみを行うこともできる。カメラ本体の内蔵マイクは実は2穴・ステレオ仕様でステレオ録音される。フォーマットは PCM (.wav) / 12kHz / 16bit / Stereo / 384kbps (※ ビデオファイル側とはフォーマットが異なる。ビデオ側の録音は Microsoft ADPCM方式で 12kHz / 4bit / Stereo / 96Kbps)
・外部入力のビデオ録画ができる
この機種の最大の売りであり特徴かも知れない。似たような製品群の中でもこれができるものは珍しかった。コンポジット端子からの映像ソースならテレビやビデオなどを直接録画できる。コピーガード的なものは仕込まれていなかったのでDVDや地デジチューナーからのテレビ録画がダイレクトにXviD形式で録れるのでちょっと面白かったが、動画撮影時と同様に 色にじみやブロックノイズ、コマ落ちが出やすく画質はあまりよくない。しかしムービーカメラを開いて録画したテレビを観賞というのはなかなか斬新な楽しさがあった。
本体背面の下段、3つの端子穴があります
(左)USB端子/PCとの接続用でマスストレージとPCカメラになる。
(中央)ビデオ端子。ビデオ入力とテレビ出力用(付属のケーブル専用の仕様)
(右)オーディオ端子。ヘッドホン出力とオーディオ入力。(普通のミニジャック仕様)
・ MP3音楽プレーヤーになる
SDカードにMP3ファイルを入れておけば音楽プレーヤーにもなる。プログラム再生やランダム再生などの機能はなくプレイモードは 1曲/全曲リピートの選択くらいだが、本体にミニジャックステレオ端子が付いており内蔵スピーカーのみでなく ヘッドホンや外付けスピーカーで聴くこともできた。(製品にステレオインナーイヤホンが付属)
・ FMラジオを搭載
カメラなのにFMラジオも内蔵している(!) 仕様に際しては本体のミニジャックにヘッドホンの接続が必須でそのコードがアンテナの役割もする(内蔵スピーカーで聴くことはできない)。しかも、ただラジオが聴けますというだけではない。サウンドレコーダー機能と連携しラジオ録音もできるのである。
・・・その他、仕様概要としては 内蔵ディスプレイは 2.4インチTFTカラー液晶、ストレージは内蔵32MB+SDカードスロット(世代的にSDHC非対応なので最大2GB)、電源は単三乾電池x4本 又は リチウムイオン充電池 (NP-60互換型) 又は 外部給電(ACアダプタ付属。USBでなく専用の電源ジャックがある)と豊富。特に専用Li-ion充電池だげでなく汎用の乾電池が使える点は高評価。もちろんニッケル水素充電池も使えます。光学照明は静止画撮影時のストロボフラッシュのみ。同類品ではそれがない代わりにLEDライトを搭載しているものもありましたが、多機能性に特化するならLEDライトの方が面白かったかなと・・・ この上、懐中電灯にもなるとなれば・・・
・・・どうです? 「ビデオカメラ」として見たらなかなか面白いと思いませんか? 他の同様な製品は基本的に「ビデオ撮影」「スチル撮影」「サウンドレコーダー」の三点機能のみというのが主流だったのに対しかなり大胆に機能を盛り込んでいます。
・・・とはいえ、当時はガラパゴス携帯全盛期でありスマホ黎明期でもあり、このくらいの機能を携帯デバイスに詰め込むこと自体はすでにそんな高度なことではなくなっていたのですが・・・
・・・画質はよくないんだけど、ムービーカメラの形をしていてこの機能の数々というのがなぜともなく妙に楽しく、「これで画質が良ければなぁ」と思いながら楽しく活用していたものです。